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プロとインディーズのヘヴィメタルドラマーの違いはどこにある?

プロとインディーズのヘヴィメタルドラマーの違いはどこにある?

ダーク・ムーアのジャパンツアーを見に行ってきました。好きなバンドの1つなので非常に楽しむことができ、また良い刺激を受けました。好きなジャンルかつプロの演奏が見られるので、これを機にひたすらガン見してしまいました。

ダーク・ムーア以外にもいくつか出演していたインディーズバンドがありましたが、資質があるにもかかわらず、比べるとやはりどこか差があるのも事実でした。

プロとの差なんて私自身で考えても凄い差しかないと自覚していますし、プロの何たるかと言われれば反論できませんが、ライブを見ていた時の私は1人の観客であり、その時に思った違いを個人的に思案してみました。

※あくまで、ライブを見て私が思った感想です。
絶対に正しいというわけではないので、ご了承を

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ダーク・ムーアのライブを見て思ったこと

  • 基本的なリズムの安定感
  • テクニックが必要なフレーズでも、しっかりしたタイム感
  • どうやれば良い音が出せるのかを熟知している
  • 自分のドラムを客観的に知っている

基本的なリズムの安定感

難しいテクニックやできないフレーズを習得するだけが練習ではありません。リズム1つ1つのクオリティーを上げることも、練習しなければならないことに含まれます。

リズムは曲の大半を占める重要な部分で、楽器の1つ1つ細部に至るまでしっかりコントロールし、聞いていて安心できる安定感を身に付ける必要があります。リズムの安定感はテクニックと同等か、むしろ、それ以上に重要なのではないでしょうか。

出来ないうちはテクニックばかりを求めてしまうのは仕方ありませんが、少しずつでもいいのでクオリティーにも目を向けていきましょう。特に良く叩くリズムやフィルインは、いつ・どのテンポで叩いても、ある程度安定するようにしておかなければなりませんね。

昔プロから指導を受けた経験や間近で見た時の経験、ライブやソロ公演などを思い返しても、どのジャンルの、どのプロドラマーであっても、リズムの安定感は共通して抜群です。

ただ漠然と練習していては身に付かない安定感だと言えます。もっとしっかり意識的に考えていく必要がありますね。ここを見て見ぬふりをすると、後々大変になるので注意しましょう。

テクニックが必要なフレーズでも、しっかりしたタイム感

出来ないことに挑戦するその心意気は評価したいところですが、それが裏目に出てグダグダになっていたドラマーさんがいましたね。できないのを無理してやって失敗するよりは、地味でもしっかりしたタイム感で安定させた方がいいのでは、と思いました。叩くことに精一杯で、落ち着きがない状態になっています。ドタバタしていて見ているこっちもハラハラしました。

基本的なリズムや簡単なフレーズはいうまでもなく、たとえテクニックが必要なフレーズであっても、しっかりしたタイム感で当然のごとく叩けなくてはなりません。今の自分のレベルと曲の難易度に差があり過ぎる場合は考えものです。パターンやフレーズに振り回されることになりかねませんから。

難しいことでもちゃんと出来るなら構いませんが、それでリズムやテンポがグダグダになり、ハシるまたはモタることで成立しなくなるなら、むしろやらない方が良いのではと思ってしまいます。

その点、ダーク・ムーアのドラマーは終始乱れること無く叩いていましたね。ステージ上にキーボーディストがいないのにその音が流れたりで、もしかしたらオケ流しながらクリック聞いているのかなと思いましたが、遠目の位置でははっきり見えませんでした。ただ、聞いていたとしても、何度も『このフレーズは難しそう』と思うようなところで違和感無く叩いていたので、さすがだなと思いましたけどね。

難しいフレーズがあったとして、安定したタイム感で演奏できるようになるまでは、少し難易度を落として、自分に出来るレベルにするのも1つの手でしょう。無理してグダグダになっては元も子もないですし、バンドしいては曲の土台を担うドラムという楽器が安定しないのでは、総崩れになりかねません。自分に出来ることを理解し、その中でしっかり支えてあげたいものですね。

どうやれば良い音が出せるのかを熟知している

1番印象に残ったスネアの音

ダーク・ムーアのドラマーで1番印象に残ったのはスネアの音です。ドラムを叩く際に良く言う表現『ムチをしならせるような感じで叩く』やり方を体現していたようでした。あれは叩く方も聞く方も気持ちが良いですね。「スパーン!」という突き抜けるような音を、私も終始叩けるようになりたいものです。

シンバルにアクセントの役割をしっかり与える

シンバルの叩き方は素直に上手だなと思いました。強すぎず、また弱すぎず、アクセントとしての役割をしっかり与えるかのごとく叩いていました。シンバルは鳴らし過ぎると邪魔になり、弱いとその役割を果たせない、扱いが難しい楽器です。それを心得ているな、という印象でした。

少々、嫉妬を覚えたタムの叩き方

タムについても、しっかり手首のスナップを利かせて叩いていました。振り上げ幅を大きく取っているといえばわかりやすいですかね。私のウィークポイントの1つがタムの叩き方なんですが、気が付けば手打ちになっている時があるんですよね。こう、置きに来ている感じで叩いてしまうといいますか。それを全く感じさせない叩き方には少々嫉妬を覚え、また羨ましくもありました。ライブでは埋もれがちなタムの音も、しっかり届いていたので聞きやすかったです。

淡々とこなすバス

バスについては、普通でした。音量にしても出演者の中では真ん中くらい。新譜のアルス・ムジカ自体、そこまで奇抜なパターンは無いので仕方ないと思います。1発1発、十分聞き取れるくらい安定していましたが、淡白というか淡々とした感じで踏んでいました。

ドラム全体としてのバランスを考えた場合

スネアやタム、シンバルといった楽器単体での叩き方は、練習を通して大体の人が理解していくことであり、また理解してきていることでもあります。では、それらをまとめたドラム全体として考えた場合、どう叩けばバランスが良くなるのかを考えたことはありますか?

ヘヴィメタルドラマーとしてスピードとパワーの両立を理想とする私にとって、力一杯全力で叩くのは良いと思うところではあります。

しかし、ただ力任せに叩いても決して良い音にはなりません。音量は出せても、音質はついてきません。確かにしっかり叩くのは大事ですが、それをさらにコントロールし、バランス良く、良い音を出す技術も同じくらい大事です。

私自身、音のバランスは経験上ある程度分かっているつもりでした。しかし、それは『つもり』であって、本当にはわかっていなかったというのが的確ですね。

最初は単にテクニックばかりを求めて練習し、簡単な録音を経て叩き方に気を配るようになることで、音に対しての経験値を溜めてきましたが、いい加減ドラムとしてのバランスや音の表現力をもっとしっかり磨いていかなければと思いました。

いろんな意味で、プロのドラムを生で見るというのは良い勉強になります。どうやれば良い音が出せるのか、自分の音を良くするための良い参考になります。まあ、百聞は一見にしかずと言います。私の文章では1割も伝えられないと思いますけどね。

自分のドラムを客観的に知っている

  • 自分がどんな風に叩いているのか?
  • どんな音を出しているのか?
  • 全体の音量バランスはどうなのか?

という質問をされた時、あなたは答えることができますか?

好きなドラマー、尊敬するドラマーのプレイや作品を、見たり聞いたりするのは非常に良いことです。が、それと同等もしくはそれ以上に見たり聞いたりしておかなければならないのが、自分自身の姿とその音です。

食べ物で例えてみましょう。世の中には沢山の食品メーカーがありますが、自社で製造した商品の味や形を、その人達がわからないわけはないですよね。でないと、おいしいのかどうかすらわかりません。試食すらしていないのに販売することはまず無いと思います。何度も試行錯誤を重ねた上で出していることでしょう。

ミュージシャンも結局はかわりません。自分自身が商品なんです。どんなパフォーマンスをしているのか、どんな音を出しているのか、自分自身でちゃんと理解していないのに、聞く人を満足させられるわけがありません。

ギターやベースは本物を持つことが比較的簡単にでき、MTRがあれば録音も簡単にできます。PCでだって出来ますし、今は宅録でさえ当たり前の時代なので、音を確認するためのハードルは低いと言えます。家でなら適当にビデオカメラを置いて撮影すれば、姿さえも簡単に見ることができるでしょう。

しかし、ドラムはそういうわけにはいきません。本物を持つこと自体ハードルがかなり高く、本格的なレコーディングとなると自前ではかなり難しくなるでしょう。

しかし、手軽に録音するならツールはいくらでもあります。楽器の録音を対象とした機器なんていくらでも見つけられるでしょう。そして、演奏している姿もギターなどと同じく、カメラを前に置いてスイッチ一発。これだけです。

ドラマーはもっとガンガン撮影・録音して、自分自身の姿と音を、ちゃんと客観的に見て・聞かなくてはならないと思っています。なぜなら、特殊な楽器という理由も相まって、他に比べて圧倒的に不足しがちな経験値だからです。

どこをどうすればもっと良くなるのか、自分のドラムは自分自身でしっかり責任を持ち、プロデュースしていかなければならないと思います。

足りないものは何ですか?

あれもこれもと考えると、つくづく長い道のりなのだと思い知らされますね。もちろん、それはドラムに限らず、どの楽器、どの業種にしても同じです。飛び抜けるためにはクリアしなければならない課題がたくさんあります。そして、忘れてはならないことがあります。

『何をすればいいのかを、しっかり見定めること』

  • 今の自分に何が必要なのか?
  • 本当に欲しているのは何なのか?
  • それを手にした次には何が必要になるのか?

ただ漠然と上手くなりたいと思っているうちはダメなんですよね。どうなりたいのか、どうしていきたいのか、といった明確な意志が無ければ、ただ時間を潰すだけで終わってしまいます。

仮にプロになりたいのであれば、プロになるために必要なレベルと自分のレベルを比較して、足りないモノをどんどん埋めていかなくてはなりません。その差は決して一朝一夕では埋まりません。だからこそ、何が必要なのかを落とし込んでいかなくてはなりません。

普段から意識して、自分に足りないモノ、これから必要になってくるモノをしっかり見定め、練習するようにしていきましょう。

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