ドラマーのセンスが光るアドリブが求められるパターン
Derdian(ダーディアン)というバンドに『Human Reset(ヒューマン・リセット)』というアルバムがあります。その中の『Mafia(マフィア)』という曲で使われているツーバスパターンです。
特徴的なリズムパターンなので汎用性は乏しいかもしれませんが、その代わり自由度が高くドラマー次第でいくらでも面白い展開にできそうです。こういうのもできるようになっておくとアイデアの引き出しが多くなってアドリブにも強くなっていくでしょう。
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譜面
- テンポ110
- 1拍目のバスがはしらないように気を付ける
- 3・4拍目は自由に叩こう
1拍目のバスがはしらないように気を付ける
テンポも相まって非常にはしりやすいです。焦って踏まないようにタイミングをしっかり表現しましょう。
3・4拍目は自由に叩こう
3拍目のハイハットとスネアはそのまま叩いて、その後はリズムでも、休符でも、フィルインでも自由に叩いてOKです。曲中でもいろいろ展開しています。それをそのままコピーするのも良いですが、自分なりに工夫していくとアイデアの幅が広がります。何をどう入れるか、ドラマーのセンスが問われます。
アドリブ力を鍛えるにはいいパターン
普段こういったケースの練習をしない人には何を叩いていいか迷ってしまうと思います。ですが、これこそドラマーとして何が出来るかという指針にもなります。
曲やパターンをコピーするのは勉強になりますが、決められたことしかしていないと応用や汎用性に欠けてしまいます。習得した技をいつでも好きな時に出せるようになって初めて自分のものになります。いろいろ練習して出来ることは多くなったのに、それをどう活用していけばいいかわからないといつまで経っても実力は上がりません。アドリブ力もしっかり鍛えていきましょう。
何をしていいかパッと思い浮かばないなら、まずは順序立てて考えます。
アドリブを入れるのは3拍目だけか、それとも4拍目だけか、それとも3・4拍の2拍分なのか?
これを決めるだけでも十分わかりやすくなります。
試しに4拍目の1拍分だけと考えたなら、
スネアで、タタタタ、タッタタ、タタタッ、タタッタ、これだけでも4通りのパターン。
タッタタを基本にすれば、
スネア→ハイタム、スネア→ロータム、スネア→フロアタム
ハイタムだけ、ロータムだけ、フロアタムだけ
ハイタム→ロータム、ハイタム→フロアタム、、ロータム→フロアタム
ハイタム→スネア、バス・ハイハット→スネア、スネア→バス(ハイハット8分)
こんな感じでタッタタというパターン1つを展開していくだけでも結構な数が作れます。
同じように他のパターンも考えれば選択肢はもっと増えるでしょう。
さらに3・4拍の2拍分の場合でも、考え出した1拍パターン同士をそれぞれ組み合わせただけで、十分な数の選択肢が出来上がります。
何を叩くかがまとまったら、次はフレーズの流れも考えていきましょう。
スネアばかりで埋めるのは面白味に欠けるので、スネアの次はタムのパターン、その次はシンバル系をからめて、その次は出来るだけ音符で埋めて一気に盛り上げる、といった展開も考えて演奏する順番を決めていきます。
自分にどんなパターンが出来るかで選択肢の数も変わります。演奏力次第。もちろん、シンプルなテクニックだけでも十分盛り上げられるので、ようは何を・どう聞かせるかが重要なんですね。
アドリブでドラマーとしてのセンスを磨く
どう組み合わせるかはドラマーのセンスにかかっています。私はお世辞にもアドリブが得意とは言えません。いざ何かやろうとするとパニックになったりします。たとえ体が動いたとしても得意なパターンだけしかできなかったりします。冷静になって考えれば十分いろいろできるのに、その瞬間にはテンパってしまうわけです。そうならないように普段からしっかりできることを整理しておきましょう。
整理したらそれを『自由に叩く』練習も欠かさずやります。そうすれば、いざアドリブの場面が来ても焦ることはなくなります。
上手くなるためにたくさんの練習を重ねていくのは重要ですが、時には何ができるようになったのかを振り返るのも大事です。どういう場面で、どのパターンを、どう使うのか、習得した技術を改めて整理して、いつでも好きな時に使えるようになっておきましょう。