ツーバスドラマーへ送る挑戦状 「リズム16分音符総集編」
なんともまあ生意気なことを言っているなと思ったかもしれません。
挑戦状というのはなかなかアグレッシヴでしたかね(笑)
当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。
リンクや画像に広告が含まれている場合があることを予めご了承ください。
挑戦状と題したテスト
今回は挑戦というより、どちらかといえばテストのようなものです。
あなたは『すぐに使えるツーバスリズム 16分音符シリーズ』をご覧になりましたか?
今回はその最終試験とし、挑戦状と題してあなたにテストを受けて頂きたいと思います。
すなわち、すぐに使える16分音符シリーズのまとめ。
見ていない人はそちらを先にご覧下さい。
でないと、これからやることについていけないかもしれませんよ。
さて、テスト内容は至って簡単。
これから出題するリズムを叩いて下さい。
練習台や電子ドラム、スタジオ練習の傍らというように、いつでもどんな場合でも結構です。
それでは、課題を発表します。
その課題というのは、次の譜面です。
課題譜面
譜面だけしかないと「挑戦状を出したくせに自分はできないのか!?」 とツッコマれても反論できないので、私がきちんとできる証拠として動画を載せておきました。動画ではテンポ140で、2小節を2回繰り返した計4小節と短いですが、それでも十分納得して頂けるのではないかと思います。
フレーズ解説
譜面を見て気づいたと思いますが、少し特殊なフレーズになっています。
変拍子
ぶっちゃけて言うとすぐに使えるシリーズの『16分音符の形』をそのまま並べて作っただけです。5つあるので、普通の4/4拍子ではなく5/4拍子単位になっています。
ポリリズム
『16分音符の形』を並べて作っただけですが、何を隠そう足の形はポリリズムパターンです。『16分音符4つ+16分休符1つ』を1セットとし、16分音符4つ(ドコドコ)がズレていくように聞こえるパターンです。俗にいう16分音符5つ取りです。
注意点
1つ注意してほしいのは手のパターンです。『ハイハット→ハイハット+スネア』を繰り返します。
足は1小節で自動で戻りますが、手は戻さずにそのまま続けます。1小節ごとにスネアの位置が変わるわけです。こうすることで、スネアのタイミングがずれたパターンも練習することになります。
ドラムのリズムはスネアのタイミング1つでやりやすさが変わることがよくあります。特にツーバスリズムなどは、足を連打しながら手でいろいろと変化をつけたりする手法もよく使います。そうした中で、スネアのタイミングでリズムがよれたり、できなくなったりしないよう、位置がずれても叩けるように練習しておく必要があります。
今回のパターンはそれを意識しています。手の形を1小節ごとに戻さずにそのまま叩いていくと、それぞれ1拍の足の形に対して、スネアを叩く時と叩かない時の両方がくるので良い練習になります。2小節分を繰り返し練習すれば、スネアの位置にとらわれずリズムを叩けるようになります。
『16分音符の形』をただ並べただけでここまで高等技術に変わるなんて予想もつきません。できないと思うかもしれませんが、シリーズをしっかりやっていたら大丈夫です。並びで多少詰まることはあるかもしれませんが、しっかりと身に付けているのなら問題はないでしょう。
使い道
賢明なあなたなら思ったかもしれませんが、果たしてこのパターンは使うことがあるのでしょうか?
さらに、賢明なあなたならこの後、私がどう言うか既に理解していると思います。
私の答えは『使わなくても練習する』
耳がタコになるぐらい・口がすっぱくなるぐらい言っている私のお決まりのセリフです。
たとえ使わなくても、感覚を養うためなら練習するに越したことはありません。『今』使わなくても、『いつか』使う時が来るかもしれないので、今のうちから貯金をしておきましょう。
それがいずれ、あなたの大事な財産につながります。
それがいずれ、あなたの最強必殺技につながります。
使ったことがあります
私はもちろん、ちゃんと貯金していますし、この貯金を使ったこともあります。あなたに機会があるかわかりませんが、1つ紹介しておきます。ドリームシアターというプログレバンドのアルバムにメトロポリス・パート2:シーンズ・フロム・ア・メモリーというのがあります。そのアルバムに収録されている『フェイタル・トラジディ』という曲です。
中盤4分ぐらいの所でよく似たパターンが入っています。フレーズの構成は6/4拍子。今回紹介した5/4拍子の後に1拍『ドドドッ』を足すだけです。つまり5・6拍目は 『ドドドッ』 を繰り返すことになります。
先に言っておきますが、リズムという意味ではこれは正規のパターンではありません。収録されているのはスネアでのキメのみです。私が練習した際に勝手にリズムにアレンジしたんです。
曲を聞いてもらえれば1発でわかるのですが、この6/4フレーズの出始めはスネアのキメからです。2小節分叩いて、同じフレーズにバスドラを4分音符で踏んだ形を足して2小節。その後、リズムに戻って4小節分やるのですが、この時ドラムはバックビートで足は連打という基本パターンに変わるんです。ちなみに他の楽器(Gt、Ba、Key)は6/4フレーズでキメています。
「なんでかな?」と思いながらも最初は足を連打にしていたんですが、「せっかくのキメがもったいない」と練習する度思うようになり、最終的にドラムもバスでキメにアレンジしたんです。私の所属バンド『アルテマ』のライブで披露した時はこのアレンジでやりました。おかげで難易度がぐんと上がってしまいましたが(笑)
今でも練習する度アレンジパターンを用います。完コピという意味ではダメなんでしょうが、ついついかっこよくを求めてやってしまうんですよね。全然できないわけではないので、この試みは自分の中で満点に近いと思っています。
せっかくかっこいいフレーズがあるのに『いつか』で終わるのももったいないですし、いつかと言わずどうせなら使える所を積極的に探してみてはいかがでしょう。
できないことで後悔しないために
ドリームシアター以外にも私は使った経験があります。知人のソロアルバムにドラムとして参加した時、このパターンが出てきました。恐ろしくもテンポ155。このフレーズをこの速さではさすがにかなり苦労しました。
この時も他の楽器はキメています。知人からも無理なら連打でいいと言われましたが、ツーバスドラマーというなら負ける訳にはいきません。意地でも何とかしてやりましたが、後でグチってしまったのは記憶にあります。
ここでもし「できない」と言って違うパターンにしていたら私はきっと後悔していたでしょう。もしあなたにその機会が訪れたとしても決して後悔しないように、今の内にしっかり練習しておいて下さい。
いずれはオリジナルで
私はいずれオリジナルで使おうと思っています。
曲でもオリジナルでも、やりようはいくらでもあります。
必ずどこかで役に立つはずです。
無いと言うなら意地でも見つけてぶっこんでやりましょう。
それがあなたの評価をさらに上げることになるでしょう。
たとえ不本意ながら評価が下がったとしても、私は「よくやった!」と声を大きくして言います。立派なツーバスドラマーだと言えるでしょう。
そのためにも、ここでの課題を見事クリアしていってください。