たとえ違うツーバスパターンでも、その本質は同じ場合がある
まず、2つの譜面をみて下さい。
最初は何てことない変化だと思っていましたが、リズムをメモしている時にふとあることに気が付きました。それは、パターン自体は変わっているけど本質的な部分はほとんどかわっていない、ということ。
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本質は変わっていない
2つのパターンは、ダークムーアというバンドのAncestral Romance(アンセストラル・ロマンス)というアルバムに収録されている『ガディール』という曲で使われていて、1つ目の譜面から2つ目の譜面に切り替わる部分があるんです。
スネアで強調されている部分が違うので聞こえ方が変わるのは当然なんですが、それでも本質は変わっていません。本質とは『ドドド・/ド・ドド』、すなわち次のパターンになります。
2つの譜面は手も足も本質のパターンの枠から外れていません。曲中では他の楽器も似たようなパターンを演奏していることから、あらかじめ決められたキメとして演奏をしているのでしょう。そして、そのキメの中で自由に変化させているというわけです。
決められたキメをもとにリズムを作り、そのリズムからさらに変化させる(キメは変えずに)手法は決して珍しいわけではありません。ただ、今回のようにわかりやすく表現されているのもまた珍しいかと。
経験上、頭でわかっていただけかもしれませんが、改めて考えるとなかなか良いアイデアです。決められた中でも変化を付けられる自由な発想といえますね。
アレンジしてみよう
良い機会なのでいろいろとアレンジしてみましょう。本質的な部分は変えず、なおかつ違うパターンにするにはどうすればいいのでしょうか。先ほどのパターンをモチーフにいろいろと考えてみました。
スネアの位置を変える
手っ取り早いのはスネアの位置を変える方法です。スネアで強調する部分を変えればそれだけでイメージが変わります。
スネアと重なるバス部分はやりやすさによって入れたり抜いたりすると良いでしょう。
ウラ打ちやオモテ打ち
ウラ打ちやオモテ打ちにしても面白いかもしれません。
手を変える
手で行うことで足を変えることもできます。
曲の雰囲気や流れによる所が大きい
最終的にどのパターンが合うかは曲の雰囲気や流れによる所が大きいです。本質から外れなくともパターンが変われば流れも変わってしまうから。
曲はAメロやサビといったセクションの繰り返しが基本になるので、その都度変化させていくのは常套手段です。ドラムなら2回目以降のフィルインを変えていくのをよく耳にしますね。そういうふうにフィルインにとどまらずリズムにも変化を加えていくわけです。
私もどちらかといえば変化を加えていく方が好きです。1回目よりは2回目、2回目よりは3回目と、徐々に盛り上げるといった飽きさせないアレンジをしていく方が好きです。
ガディールの場合は2回目で変化させています。
もちろん、変えないという選択肢もありです。シンプルを貫くのもまた王道。
どの方法が良いかはやってみないとわからないので、いろいろ試してより良い方を選ぶといいでしょう。
マンネリな流れから脱却できるかも
正解は1つではありません。変えようと思えばいくらでも変えられます。持っている音楽性も人それぞれなら、どういうパターンにするかも本人のセンス次第。私の考えの及ばないアレンジだってあるわけですから、いろいろ方法を練ってそれを書き留めておくといいですね。今後、行き詰まった時にそれを見返せば何かひらめくかもしれません。
1つのことにとらわれない自由な発想、それが面白いフレーズ作りにつながります。普段から「なぜ、ここでパターンを変えてくるのだろう?」という疑問を持って聞いていけば、マンネリに陥りやすい流れから脱却できるかもしれませんね。