リズム&ドラム・マガジン直伝 「技」
弱点とも言えるフットワーク
あなたにとってのその最大の悩みを一気に解消
初心者の人はもちろん中・上級者にもおすすめです。基礎的なことはもちろん、基本技術にそれをふまえた応用、チューニングやレコーディング対策、楽器メンテナンス等、これ1冊で幅広く対応しています。
ツーバスドラマー必見!
フットワークやペダルの知識、座り方、バスドラムの踏み方・奏法の種類とその音の鳴り方、さらに様々なエクササイズや練習法がこれでもかと言わんばかりに載っています。譜面1つ1つにちゃんとアドバイスが付いているので親切丁寧です。はっきりいってこれ1冊あれば大丈夫なんじゃないかと言えるぐらいの勢いです。
当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。
リンクや画像に広告が含まれている場合があることを予めご了承ください。
内容
- ページ:128
- 付録:CD2枚
- 値段:1,890円 (税込)
- 出版社:リットーミュージック
- 発売日:2001/12
- 内容
- フット・ワークのすべて
- 全ドラマー対象・フィルイン400
- リズム・パターン大事典
- 音で聴くチューニング・マニュアル~ドラム・セット編/スネア・ドラム編
体験談
フット・ワークのすべて
ツーバスはもちろん、奏法やハイハット等、フットワークの基本技術と知識が幅広く紹介されています。奏法も写真付きで紹介されていますし、ツーバスの効果的な練習法なども詳しく紹介されています。手足のコンビネーションも紹介されていて至れり尽くせりな内容です。『コンビネーション』はもちろん、『ボース』や『3連符系フレーズ』は今でもよく練習します。この本に書かれていることは基礎であり同時に1番重要だとも思っています。
私のフットワークの原点とも言えますね。ツーバスの参考書が少ない中で1番最初に技術の参考にしたのは言うまでもなくこの本です。この本から基礎を学び、沢山の曲や雑誌から取り入れて身に付けたのが今の私のツーバス技術です。
全ドラマー対象・フィルイン400
その名の通り使えるフィルインがなんと400個。速さやジャンル別に紹介されているものや1拍、2拍というように細かく分けられていたり、もちろん1小節まるまるちゃんと使えるものもあります。ドラムを始めて間もない人、フィルインの幅に限界を感じている人、何を叩いたらいいかわからない人の強い見方になってくれます。
お気に入りの『引っかけフレーズ』
シンバルを使った引っかけフレーズはいかにもドラマーらしいフレーズで、エフェクト系シンバルを使うとあたかもテクニシャンという感じになります。ドラム以外の人がドラムのフレーズを考える際に1番良くわからないフレーズでもあります。
例えばギターの人がドラムフレーズを考える時などはこういうフレーズが出てこないらしく、どうしても基本的で単調なフレーズしか出てこないそうです。使ったとしても変に聞こえたりするみたいで、「どうにもニュアンスがわからない」と口を揃えて言います。数あるフィルの中でも隠し味的なものなので、それも仕方がないと言えるでしょう。
しかし、他楽器の人は良いですが、ドラマーであるあなたは当然使えるようにしておく必要がありますよ。
お気に入りの『リズムチェンジのためのフィル』
リズムチェンジのためのフィルの方は私がまだ歴が浅い時にお世話になりました。シャッフル→8ビートやその逆にリズムチェンジする場合に、予めドラムが次につなぐ為の下準備としてフィルを入れることがあります。
まだ何もわからない時にこれを読んで、そういうやり方があるんだと学びました。それからは曲を聞く時もチェンジする前後にどんなフレーズを入れるのがいいか念入りに考える様になりました。
もちろんこの2つ以外にもいろいろお世話になりましたし、フィルインに関してはこれ1冊でかなり勉強させて頂きました。何を隠そう、私のフィルイン数はこの本のおかげで圧倒的に増えました。
リズム・パターン大事典
中・上級者向けに紹介されたこの項目は、はっきり言ってかなり難しいです。それもそのはずで、世界でも名のあるドラマーのフレーズや様々なジャンルに対してのアプローチの仕方が載っているからです。
オールラウンダーでない限り全てを理解するのは無理だと言えるでしょう。かなりのテクニックがいりますし、なにより譜面が細かいので目が疲れるのなんのって。当時私も気合を入れて取り組みましたが出来ないフレーズの方が圧倒的に多かったです。言い訳させて頂けるなら当時の私であって、今はどうかわかりません。ってどうでもいいですかね(笑)
もちろん、ここでもお気に入りのフレーズはあります。ラテン系リズムとかはだいぶノリノリで面白いですし、尊敬するドラマーの1人であるマイク・ポートノイのフレーズは1番練習したといってもいいでしょう。
音で聴くチューニング・マニュアル ~ドラム・セット編 / スネア・ドラム編~
技術を求める間はまだ興味が持てない音に関する項目です。耳が痛い、私も最初はそうだった…。しかし、今はかなり真剣に興味を持って取り組んでいます。
全てのドラマーの1番の悩みと言えるチューニング。
知っていますか?普段叩いた時に聞いているドラムの音と、それを録音した音ではかなりの差があることを。エンジニアや耳を鍛えている人でない限り、そう簡単にいかないのがチューニングの難しい理由です。
しかし、この本はミュートの仕方やヘッド別で音が聞けるのでかなり親切でわかりやすいです。実際の音を聞けるのが1番のポイント。個別やセット全体での音も聞けるのでかなり勉強になります。
チューニングについての余談
チューニングではプロドラマー樋口宗孝氏が私の中で1番ですね。フープの音程もみるぐらいですからね、そこまで妥協を許さないその強い思いが音に表れています。
樋口氏が叩いている中でも1番好きなのは、B'zのギタリスト松本孝弘のギター・インストゥルメンタルアルバム『サウザンド・ウェイブ』に収録されているSPAINです。ジャズ・フュージョン界では超有名チック・コリアの曲をカヴァーしたものです。原曲はラテンジャズなんですが、これは完璧なハードロックとしてアレンジされています。
カヴァーされたこの曲自体凄くかっこいいのに、その上スネアのなんともいえない重量感。『スパーン!』と突き抜ける理想のスネア音です。
スネア以外は若干奥に引っ込んで明確には聞き取りづらいですが、まあ1番聞かせたい音がスネアだと思うのでミックスの段階でそうしたんだと思いますが。
樋口氏が1番の理由がまだあって、目の前で叩いているのを聞いたからです。実は教えてもらった経験があるんですよ。その際いかにも年季の入ったどうやっても良い音がしそうにないドラムセットに座り、ちゃちゃっとチューニングしたかと思うと次の瞬間ありえないほどの良い音でドラムを叩いていたんです。
叩き方がうまいというのもあるのでしょうが、それでもあのセットをあそこまで変えてしまうほどの腕に正直驚愕でした。まあ悲しいかな、その後すぐ同じセットを私が叩いた時には元の音に戻っていましたが。
そしてさらにもう1つ。
私の1番好きなスネアはパールのウルトラキャストなんですが、何を隠そう一目惚れです。
先ほどとは別の時に樋口氏が目の前で叩いていたのがそのスネアなんです。その音に衝撃を覚え、まさに1発で惚れ込んでしまいました。その時の音は今でも覚えていますし、私が今もなお追い求めるスネアの音なんです。だから一生懸命この本で勉強をしているんですけどね。基本的なことを知っていないと応用はできないので、この本で勉強するということです。
そういう意味ではこの本は最適と言えるのではないでしょうか。付録でCDがいやらしく2枚も付いていますからね(笑)。私も持っているのでわかるのですが、CD1枚では足りないボリュームなのでそれも納得です。
- ページ:128
- 付録:CD2枚
- 値段:1,890円 (税込)
- 出版社:リットーミュージック
- 発売日:2001/12
注意
この本はドラム用語集というわけではないので節々にくる言葉の意味がわからないということがあるかもしれませんが、それは同シリーズリズム&ドラム・マガジン直伝『巧』という本と併用すれば問題ありません。
マニアックな深い部分まで知識を蓄えたいなら、ドラマーのための全知識という本をおすすめします。ドラムの知識という面ではこれ1冊で十分、いやそれ以上だと思います。
ちなみに私はシリーズ3部作『技』、『巧』、『響』、並びに『ドラマーのための全知識』も持っています。各本の紹介はこちらでしているので参考にしてみて下さい。
※『ドラマーのための全知識』は古い方(緑の表紙)です。今は改訂版(白い表紙)が出ています。