ツーバスを使った手足のコンビネーションはドラム最強のフィルインになる
ツーバスを使ったドラム最強のフィルイン「手足のコンビネーション」。プロや数多のドラマーが十八番としていて、ツーバスを使っていてこれをやらない人はいないと言えるでしょう。ドラムソロや曲のラスト、盛り上げたい時にも活躍してくれます。
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手足のコンビネーションとは
手足のコンビネーションとは手と足を組み合わせて作るフレーズのことを言います。タムやバスが凄い勢いで鳴っているフィルインを聞いたことがありませんか?
聞いたことが無いなら、どんなものか1度聴いてもらいましょう。XLN AudioのAddictive Drums(アクティブドラムス)という打ち込みソフトで8小節のフィルインを作りました。内蔵キットはSONAR(ソナー)を使用しています。フレーズをただ並べただけですがどうぞ。
手足のコンビネーションサンプル音源
初めて聞いた時は「どうやってんのかな?」と疑問に思ったものです。ヘヴィメタルの曲では良く聞きますし、ソロや盛り上がった時にも良く使われます。メインで使われるのはだいたいフィルインの時なんですが、使い方によってはリズムにもなります。使われる音符は主に16分か6連(3連)です。
ワンバスコンビネーション
パターン例
ワンバスでの基本パターンです。16分の4発の中に1発もしくは2発だけ(連打以外)足を入れた形です。
フィルイン例
先ほど紹介した1拍フレーズを入れ替えて作った形を手足のコンビネーションフィルインと呼びます。メインをワンバスとしているので、ワンバスコンビネーションになります。
わかりやすいようにスネアとバスだけの簡単な例を挙げていますが、叩く場所をタムに変えたり、使う音符やその順番を変えるという工夫次第でいくらでもかっこいいパターンを作ることができます。
ワンバスパターンの場合はバスとシンバルを同時に叩くのが一般的です。バスだけだと幾分地味になるので、シンバルを足してアクセントにするパターンが多いです。シンバルはクラッシュやエフェクト系をよく使い、ライドも音のニュアンス次第で使用します。
ツーバスコンビネーション
パターン例
ツーバスでの基本パターンです。2発以上入れる時に使い、かなり速いテンポでも入れることができます。遅いテンポならワンバスでも演奏可能ですが、速さ・精度・安定性が劣るので連続使用には向いていません。いろんなフレーズを考えて使うならやはりツーバスの方が有利です。
フィルイン例
メインをツーバスとしているのでツーバスコンビネーションになります。わかりやすいようにスネアとバスだけの簡単な例を挙げていますが、叩く場所をタムに変えたり、使う音符やその順番を変えるという工夫次第でいくらでもかっこいいパターンを作ることができます。
最初に聞いてもらったデモ音源はほとんどこのツーバスコンビネーションを使用しています。さらに音符の並びや叩く場所はほとんど基本パターンから成っています。基本をしっかりマスターしているだけでもあれぐらい出来るようになるので驚きです。
コンビネーションの利点
コンビネーションを使う最大の理由に速さが挙げられます。ツーバスの最大のメリットはバスの連打ができることなのですが、コンビネーションはその特徴を最大限に生かすことが出来ます。
例えば、テンポ180の曲で手だけでフィルインを行うのは大変です。タム回しやフレーズによっては無理が生じるほど速いテンポですから。しかし、そんなテンポでもコンビネーションをうまく活用すれば無理なく、スムーズに、そしてかっこよく入れることができます。
ローテンポでも活用可能です。コンビネーションを使えば簡単にかつスピーディーに音符を入れることができるので、16分といわず6連や32分といった音符も演奏可能になります。
コンビネーションの注意点
利点が多いコンビネーションでも、使う時は注意が必要です。
詰め過ぎに注意
手足のコンビネーションを使う時は詰め過ぎに注意が必要です。コンビネーションは両手両足を使うことにより簡単にそして楽に音符を入れることができます。ですが、簡単で楽だからこそ音符間を詰め過ぎやすいです。
叩く音符の長さとタイミングをきちんと表現することが大事です。でなければ、音符同士の間を詰め過ぎてハシってしまう恐れがあります。どんな時でも焦らず冷静に演奏するよう心がけてください。
ジャンルに注意
ハードロック・ヘヴィメタル系の曲なら、いつ出してもある程度は問題ないのですが、それ以外では使い所を見極める必要があります。ポップではコンビネーションはほとんど使いません。聞いた記憶もあまりありません。なぜならメロディー(ボーカル)が1番重要視されるのでドラムが目立つと逆に浮いてしまうからです。どちらかと言えば、メロディーの邪魔をしないようにフィルインはシンプルにする方がいいです。そもそも、ポップというジャンルは根本的にツーバスを必要としません。
ポップと同じくロックでもあまり使いません。ロックはメロディーやギターが主流になるので、ドラムはまさに縁の下の力持ちという立場になります。ポップよりは入れやすくなると思いますが、頻繁に使うとやはり浮いてしまいます。ここぞという時や勢いを付けたい時などワンポイント的に使うといいでしょう。ロックというジャンル自体、あまりツーバスを必要としないのでなんともいえませんが。
他のジャンルでも同じように使い所が難しく、ドラムソロや狙って使う場合を除いてはあまりないと言えます。たとえジャンルが合っていたとしても、使い方次第では曲の雰囲気を壊してしまう恐れがあるので使い所には十分注意しましょう。
合う合わないは普段からそのジャンルの曲を聞いていればおのずと理解できます。といっても、このサイトを閲覧している時点でツーバスをメインとしている人だと思うので心配はあまり無いですかね。仮にポップドラマーがツーバスを使いたいと思って閲覧しているなら注意して下さいね(笑)
手足のコンビネーションは4パターンある
ドラムで手足のコンビネーションと聞いて、知っている人は「ああ、あれだな」と思い浮かぶと思います。コンビネーションには大きく分けて4つのパターンがあります。細かいことを言ったらもっと多くなりますが、とりわけ使えるパターンは次の4つです。
教則本や雑誌、曲を聴きまくって得た知識を元に考えた最強のパターンです。手の内をさらけ出すのに若干の戸惑いがありますが、あなたならいずれたどり着くはずであろう技です。出し惜しみする意味もないですし、それならなるべく早く、そしてきちんとした知識の元に正しく習得してほしいと思っています。
コンビネーションで私が勝手に師と仰ぐ人
絶大な効果と魅力のコンビネーション。これで私が勝手に師と仰ぐ人がマイク・ポートノイと長谷川浩二です。マイク・ポートノイはドリームシアターというプログレバンドのドラマーで、長谷川浩二はTHE ALFEEのバックで叩いているドラマーです。どちらも有名です。
すごく勉強になるので見ておいた方がいいですよ。ポートノイの方なんて実は…っと、ネタバレすると楽しみが減るのでやめておきます(笑)
無限の可能性
ここで紹介したのはコンビネーションのほんの一端にすぎません。ですが、それでも凄まじい可能性を秘めているのがわかってもらえたと思います。ツーバスが使えるのにこれを使わないでは意味がありません。
フィルインだろうとリズムだろうといついかなる時でもあなたの役に立ってくれるはずです。私もその両方でお世話になっていますし、幾度となく救っていただきました。何を隠そう、これを使っていなかったなら、今の私はイマイチなドラマーで終わっていたと思います。
それをこれからあなたが練習していくことになるのですが、その時はどうか、100%以上の努力と信頼を持って取り組んで下さい。1から積み上げていく毎日の練習とフレーズへの絶対的な信頼があれば必ずや最強の武器へと変化します。焦らずじっくり取り組んで最強の武器を手に入れて下さい。
ここで1つアドバイス。特に使えるだけあって皆が皆これを使います。そうなると自然と競争率が激しいフィルインになります。ですが、早い者勝ちではありません。こればかりは使う人やアイデア次第で最高にも最悪にもなるんです。
どこをどうすればいいのか?
スネアの位置は?
タム回しの順は?
足の数をどうするか?
フレーズの流れはどうか?
自分ひとりで考えるには限界があります。初めての人は圧倒的に経験が少ないですからね。ですが、バリエーションで悩む必要はありません。解決方法は至極簡単。曲を聞けばいいだけです。いろんな曲を聞き、使われているパターンをコピーし、自分なりにアレンジする。
基本だけを使う人も多いですが、それではもったいないです。無限の可能性を秘めたこのコンビネーションを、あなたのその無限の可能性をもって使いこなして下さい。見事必殺技になったならもう怖いものなしです。